涼香が指差すのは
言うまでもなく銀の席。



涼香も相当驚いてるみたい
だけど、



「あたしにもサッパリ
わかんないんだよぉ〜」



「え、そうなの?

なんか事情があるんじゃ
なくて?」



「事情……は、まぁ、ない
こともないんだけど……。

でもなんで生徒に
なってるのかはちっとも
わかんない」



ちょっと口ごもりつつ
答えたら、涼香はキッと
眉をあげた。



「それじゃあなおさら
ボーッとしてる場合じゃ
ないじゃない。

行くわよ!」


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