なんとなく日本の昔話
みたいに、小さな村の
小さな小屋で生活してる
イメージ持っちゃってた。



で、玖狼様は一番偉い長な
わけだから、大きな
お屋敷にいて……とか。



思いっきり勘違い。



みんな本来の姿でいるんだ
もんね。

小屋もお屋敷も、あるわけない。



(それじゃあホントに……

この奥に玖狼様が、いる――…)



「オレから離れるな」



短く言って、銀はあたしの
肩を抱いた。


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