「ありませぬ」



翁の同意に玖狼様は
満足げに頷いて言葉を続けた。



「それでは銀――そなた
には長にふさわしい力を
身につけるための修行を
命じよう」



「修行………?」



軽く眉をひそめる銀。



あたしもドキドキしながら
ことの成り行きを見守ってた。



あたしと銀は、さっき
ずっと一緒にいようって
約束したばっかりだもの。


気にならないわけがない。




――だけど玖狼様の口から
出たのは思いもよらない
言葉だった。


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