たしかに当麻クンに
言われたことに動揺して、
精神的にはピンチって
言えたかもしんないけど。



あたしも疑問の答えを
求めてジッと銀を見つめる
なか、彼は水を出て川岸に
立った。



全身はもちろんびっしょり
濡れ、水滴がしたたってる。



だけど銀はそんなのは
たいして気にもならない
様子でまずあたしを見て、



「ホラ、小桃。

その不安そうな顔はもうやめろ。

オマエのそんな顔は見たくない」



そう言うと、濡れた掌で
あたしの頭をそっと撫でた。


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