胸の中で………

その声は、たしかに
聞こえたんだ。



「シロガ……ネ……!?」



――バリバリバリバリッ!!



思わずビクッと飛び上がる
大きな音がしたのは、その
すぐ後。



「おわっ!? 
な、なんだぁっ!!?」



不良も大きく体を震わせ、
弾けるように立ち上がる。



そんなあたし達の目の前で――

薄い壁の一部が、大きく
ひしゃげた。



手作りのちゃちな小屋だ。

それだけで小屋全体が
揺れるように、大きくたわむ。


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