といってもそれは銀の声が
こっちに聞こえるだけで、
あたし達の方からはムリ。



テレパシーみたいに、
こっちの心を読めるわけ
じゃないんだ。




――だけど、それでも――…。



……銀は凰ちゃんや氷龍の
存在を、気配で感じとってた。



それなら、かすかな望みは
あるような気がする。



それにあたし達は、想いを
通わせ合った仲だもの。



(あたしの意識を――
心の声を、銀なら気づいて
くれるかもしれない――…)


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