(ちょっと待って……

あたし、水浸しに
なっちゃうんじゃ……!?)



大量の水が自分にふり
かかってくるにちがいない。


そう思って体を強張らせた。



だってあの大きさだ。
下手したらあたし、押し
流されちゃうかもしんないもの。



けど―――。



(…………?)



いつまでたっても、
水どころか滴の一滴も
あたしにはかかってこない。



どうなってるの?



困惑しきって身じろぎを
した直後だった。


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