「てゆーか、みんなに
ちゃんとお別れしないで
来たの?」



「……してない。

そういうのは苦手だ」



「苦手だからってダメだよぉ。

だから牧葉にも
心配かけるんじゃない」



「う…………」



意外なところで自分に
非難の矛先が回ってきて、
銀は眉をハの字にして
黙り込んだ。



と、説明を聞き終わった
らしい牧葉がこっちに顔を
向けて、



「学校というのはずいぶん
沢山の人間が集まるんだね。

銀はうまく溶け込めてるのかい?

時間があればあたいも
見てみたかったな……」


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