「うん、そうみたいだね。

兄様って――もしかして
銀の妹?」



「いや、違う。違うけど――」



「あたいは玖狼様と銀には
小さな頃からずっと世話に
なってるんだ。

だからそう呼んでる」



そう話してくれたのは牧葉本人。



初めて直接話をしたから、
ちょっとドキドキしながら
あたしは『そうなんだ』
って頷いた。



すると牧葉はさらに
あたしに向かって、



「あんたが姫だね?
その節は世話になった。

今も、銀はあんたと一緒に
生活してるとか――」


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