3月1日【短編/企】



『あの……今、少しお時間よろしいでしょうか』



『え?』



『良かったら
お茶でもいかがですか?』



そう言って彼は照れたのか、はにかむように微笑んだ。



『どうやら俺は、貴女に恋をしてしまったみたいだ』



あまりに王道すぎる誘い文句は勿論のこと、直球すぎる告白に私は口を開けたまま呆然としてしまった。