3月1日【短編/企】



『……ごめんなさい』



素直に謝る。
さっきの言葉の真意は確かに世辞なんかじゃなくて、私への素直な感想だったんだ。



『……いや。俺も強く言い過ぎました』



そして静かに彼は微笑んだ。



『……なんとなく、分かりました。貴女の予言が本当なら、俺が貴女のどこを好きになるか』



『え?』



『美人だけど我が強くて、意地っ張りだけど意外と素直なとこ』



そして、と彼は言葉を紡ぐ。



『俺を一途に愛してるとこに』