3月1日【短編/企】



『ねぇ、予言、してあげよっか』



そう悪戯に笑むと
学生服の啓一はごくりと唾を飲み込んだ。



もしかして超能力者…?
という彼の呟きが私にまで届く。
どうやら私が名前を当てたのも、そういう理由からであると思いたいらしい。



まぁ、それならそれでいい。



私はとろけるような微笑みで彼に言い放った。



『貴方がもう少し大人になったらね、私たち、ここで出会う運命なのよ』