「…私じゃダメ?」




「…何言ってんだよ!?(笑)」




梨華の言葉に陸斗は思わず笑ってしまった。






「…本当は入学式で陸斗を見た時から好きだった。

…陸斗がたまに一緒にいてくれるなら、瑛奈ちゃんの次でもいいし

私の事なんて好きじゃないって分かってても嬉しかった。」




「…そんな事、一言も言ってなかったじゃん…?」




陸斗は梨華の初めて見せる真剣な顔に戸惑っていた。






「…言えなかった。…本当の事言ったら、陸斗はもう会ってくれなくなりそうで。

…でも、私のせいとはいえ、瑛奈ちゃんと別れたって聞いて、いてもたってもいられなくて。

………私じゃダメ?」




梨華が初めて見せる顔でポツリと話す言葉は陸斗の胸に痛く突き刺さっていた。