“コンコンッ”




…応答がない。




「…瑛奈入るよ?」






“ガチャッ”




「…瑛奈?」




「………。」




海斗は部屋に入り、瑛奈に声を掛けたが、返事はなかった。






「…瑛奈…大丈夫?」




「…!?あっ海斗ッ!!ごめんッ気が付かなくて(汗)」




ベットに寝ている瑛奈の肩を揺すって話し掛けると、ようやく瑛奈は海斗に気がついた。






「…大丈夫?」




「…えッ!?何が??」




「…陸斗と…」




「ッ心配しなくても全然大丈夫だよ♪」




瑛奈は陸斗の名前を聞くと、海斗の言葉を途切るように、明るく応えてみせた。






「…そっか。…でも、こんなにずっと部屋に籠ってたら身体に良くないぞ?」




「…うん、ありがと…ちょっと調子悪くて。」




「…そっか。調子戻ったらまた一緒に映画見に行こう♪」




「…うん。」




「…じゃあ、また来るから☆」




海斗は少し会話をした後部屋から出ていった。






あそこまで元気のない瑛奈を見るのは初めてで…




正直、海斗は掛ける言葉が見つからなかった。