「あら、海斗君もう帰っちゃったの?せっかく美味しそうなリンゴ買ってきたのに。」
「…うん。また来るって♪」
亜希子は病室に入ると、海斗がもう帰ってしまった事に残念そうに言った。
「あっ瑛奈に頼まれてたモノ持ってきたわよ♪」
「あっ本当に!?ありがと♪」
亜希子は瑛奈に頼まれていたノートパソコンを差し出した。
「瑛奈、リンゴ食べる?」
「うん♪……えっ何だろ?」
亜希子がリンゴの皮を剥き始める中、瑛奈はノートパソコンの電源を入れて驚いた。
「ん?瑛奈どうしたの?」
「…ううん。メールが凄い沢山きてて(汗)」
瑛奈の反応に驚いた亜希子に、瑛奈は笑顔で言った。
瑛奈が学校を休学し、友達と連絡を途絶えてから、2年近くなっていた。
その2年の間に、瑛奈に届いたメールの数は軽く100を越えていた。
「…あら、本当凄い数。みんな瑛奈を心配してるのよ。」
「……うん。」
亜希子はノートパソコンを覗くと微笑みながら言った。
中学から高校の友達…
部活の友達、その沢山の人からのメールには、瑛奈を心配に思っている内容が書かれていた。
瑛奈は1人1人にメールを返し、事情を話していった。
入院している事…
目が見えなかった事…
病気の事も全部話した。

