‐数日後‐














「…それでは、包帯を外していきます。」




目の移植手術が成功し、いよいよ包帯を取る日…




みんなが瑛奈のベットの周りを囲む中、ゆっくりと包帯が外されていった。






「…ゆっくりと目を開いてみて下さい。」




「……パパ、ママ…海斗…智美さん、おじさん…優依ちゃん……ッ陸斗…」




医師の言葉に、瑛奈はゆっくりと目を開いていった…




久しぶりの光に、眩しそうにしながらも、自分の周りで心配そうに見守っているみんなの顔を見渡した。






「…ッ瑛奈…みんなの姿がッ見えるのか?」




「…ッ…ッうん…見えるよ…見える。…みんなが見えるよ。」




不安そうに聞く亮二に、瑛奈は涙を溢れだしながら、嬉しそうに言った。




その言葉に、みんなにも笑顔が表れ、瑛奈の元へ駆けよっていった。






そんな中、瑛奈はずっと陸斗の顔を見ていた。




二度と見る事が出来ないと思った“大好きな人”の顔…




“陸斗”の顔を見れる事が瑛奈には何よりも嬉しかった。