自分が小さい頃は…
命の事なんて深く考えた事なんてなかったと思う…
ただ、毎日を笑ったり泣いたり怒ったり…
当たり前の様に過ごしてただけだと思う…
今、目の前にいる10才の少女には…
当たり前とゆうモノがなく…
命の儚さを知っている…
誰が教えた訳でもないのに…
全てを悟っているんだ。
「…綾香ちゃん、またお喋りしに来てもいいかな?」
「………。」
他愛もない会話の後、陸斗は腰を上げた。
陸斗の問いかけに、綾香は答える事はなく…
ただ微笑みながら、陸斗が去っていくのを見つめるだけだった。
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