‐数日後‐














「…ハァ~…」




亜希子は珍しく、昼間に自宅に帰ってきていた。






「…亜希ちゃん!?」




「?!…智美…」




瑛奈の着替えを持ち、病院へ戻ろうと歩き出した亜希子を、呼び止める声がした。






「…亜希ちゃん、全然連絡取れないみたいだけど、どうかしたの?

お父様は元気なの?」




「…ッごめんね…ッ」




亜希子の姿に気がつき、急いで智美は駆け寄ると、心配そうに声を掛けた。






「…何で謝るの?亜希ちゃんも大変だったんだろうし

連絡出来なかったのはしょうがないわよ。」




「…ッ智美…」




申し訳なさそうに俯く亜希子に、元気付けるように智美は微笑んだ。






「…!!ッ亜希ちゃん…少し話せる?

…立ち話もなんだから、お家行きましょ。」




「ッ…陸斗君はいるの?」




涙を堪え、何かを抱え込んでいる様子の亜希子に、心配そうに智美は優しく手を握った。