‐数週間後‐
「瑛奈、今日はいい天気よ♪少し外に出ましょ。」
「…ううん。」
いつものように亜希子は病室に入ると、カーテンを開けながら笑顔で声を掛けた。
「…でも、たまには外に出て陽に当たらなきゃダメよ。」
「…ッ上手く歩けないんだよ!?」
心配する亜希子に、瑛奈は力強く言った。
「…ッでも…少しは歩かないと…」
「…外には出たくない。」
瑛奈の強く言った言葉に、亜希子は驚いた。
今までにこんなに強く不満を言う事はなく、こんな瑛奈は初めてだった。
そんな瑛奈に、亜希子は戸惑いながらも笑顔で話を続けると、瑛奈はもう一度静かに言った。