‐数日後‐
「…亜希子さん?」
「ッあっ陸斗君…こんばんは。」
夜遅く、陸斗は家に帰る途中歩いていると、亜希子の姿に気がつき、声を掛けた。
「こんばんは。…こんな時間にどうしたんですか?…それに、瑛奈と田舎に帰ったって…」
「ッちょっとこっちに用事があって、たまたま私だけ帰ってきてるのよ♪」
亜希子は田舎に帰っていると聞いていた陸斗は、不思議そうに聞くと、亜希子は見られてしまった事に戸惑いながらも笑顔でごまかした。
いつも朝早くから、時間ギリギリまで毎日病院にいる為、自分の家に帰ってきていた事に、誰も気付かなかったのだ。
それを見られてしまった亜希子は正直、言葉が見つからなかった。

