「…そう…そんな事があったの。」
「…うん。」
瑛奈は陸斗との事を、言葉少な目に亜希子に話していった。
俯きながら静かに涙を浮かべながら話す瑛奈に、亜希子は真剣に聞いていた。
「…陸斗君ともう一度ちゃんと話してみなさい。
きっと陸斗君なら、瑛奈の傍にいてくれるはず…」
「ッやめて!!…陸斗にだけは言わないで。」
微笑みながら話す亜希子の言葉を途切るように、瑛奈は力強く言った。
「ッでも…瑛奈には陸斗君が必要…」
「…陸斗にだけは言わないで。」
亜希子の言葉に、瑛奈はもう一度言った。
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