‐数日後‐














「あの…パパとママにお願いがあるんだけど…」




「…どうしたんだ?」




入院を明日に控え、リビングで何かを話し合っている両親に声を掛けた。






「…あのね…前にも話したと思うんだけど、きぃが病気の事とか…

入院する事は、誰にも言わないでほしいの…。

もちろん…陸斗とか、海斗とか智美さん達にも。」




「えっ…でも、誰にも言わないって事は、入院してる間誰にも会えないって事だぞ?」




瑛奈からの思わぬ願いに、亮二は戸惑いながら言った。






「…うん。それでもいい。」




「(汗)いや…しかし…」




意を決したように真剣な表情を見せる瑛奈に、亮二は戸惑いながら言葉を詰まらせた。






「…もしかしたら、もう二度と退院出来ないかもしれない?」




「ッバカ!!…何て事言うんだ!…そんな訳ッ」




亮二の心を見透かしたような瑛奈の言葉に、亮二は力強く言った。