「…雪か…」




陸斗は1人、公園のベンチに座っていると雪が降ってきた。






「(苦笑)…慣れない事はするもんじゃないな。」




今朝、智美に言われた言葉を思い出し、苦笑いをしながら、陸斗は空を見つめていた。









「…寒い…」




上着も着ずに、海にネックレスを探しに行った陸斗は、今頃になってやっと寒さを感じていた。






無我夢中で探していた時は、寒さなんて忘れていた陸斗…




心が空っぽになった時、初めて寒さに気がついた。






そして、その時初めて…




陸斗の目から涙が零れたんだ…




瑛奈はもう自分の元へ二度と帰ってこないと。