“パッ”




「………。」




「…瑛奈?」




繋いでいた手を離した瑛奈に、陸斗は不思議そうに顔を覗き込んだ。






「…ごめん…きぃ、やっぱり陸斗とは付き合えない。」




「はぁ!?…瑛奈何言ってんの?(笑)」




口にした瑛奈の言葉に、陸斗には信じられる訳もなく、思わず笑った。






「…ごめん…別れて。」




「……その冗談つまんないよ。」




瑛奈の言葉に、最初は笑顔を見せていた陸斗も、だんだんと表情を険しくさせると、静かに言った。






「…冗談じゃないよ。」




「ッヤダよ!!!!」




真剣な表情でもう一度言った瑛奈に、陸斗は即答した。






「…きぃ、好きな人出来たんだ。

……だからもう、陸斗とは付き合えない。」




「…は?…何それ(笑)そんなの信じられる訳ねーじゃん。」




静かに話を続ける瑛奈に、陸斗には信じられる訳もなく、聞く耳を持たない様子で笑顔で言った。