「あッ…ごめんなさいッ」
「…何で泣いて…?」
瑛奈自身も涙の理由は分からなかった。
もう2度と走る事は出来ないと思ったからなのか…
それとも…
他に何か…
“ギュッ”
「えッ!?…駒井先輩?」
「…どうして……そんなに辛そうな顔をしてるんだ?」
涙を流す瑛奈を駒井は抱き締めた。
「…ッ瑛奈!!」
「…ッ陸斗…」
亜希子に瑛奈の居場所を聞いた陸斗は公園に行くと、駒井が瑛奈を抱き締めている姿を目にした。
“グイッ”
「ッ何してんだよ!?…瑛奈、行くぞ。」
陸斗は駒井の腕を力強く振りほどくと、瑛奈の手を握り、公園をあとにした。

