‐数週間後‐














「桜井、ペース落ちてるぞ~!」




「ッはい…ハァハァハァ…」




クリスマスから数週間が経った頃、瑛奈は間近に迫った陸上大会の練習に励んでいた。






「…桜井最近ペース上がらないみたいだけど、どうした?」




「ハァハァハァ…スイマセン…」




練習がハードなせいか、最近瑛奈はなかなかペースを上げる事が出来ずにいた。






「…練習のしすぎかもな。…みんな今日はもう解散!」




『お疲れ様~!』




瑛奈の体調を心配した駒井は、部活を切り上げるように声を掛けた。









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「練習も大事だけど体調を整えないと、いいタイム出せないぞ?」




「はい…迷惑かけてスイマセン。」




部活帰りに一緒に歩いていると、心配する駒井に瑛奈は申し訳なさそうに言った。