「陸斗も運動得意なんだから、何か部活入ればいいのに。」




「ヤダよ。俺は忙しいの。瑛奈の世話とかでな。」




「何それ!どうせきぃじゃなくて、他の女の子との遊びが忙しいんでしょ。」




「何言ってんだよ?俺には瑛奈ちゃんだけですよ♪」




呆れた様子の瑛奈に、陸斗は笑顔で言った。






「…そういえば、明日ダメになっちゃった。」




「何で?何か用事入ったん?」




瑛奈のその言葉に、陸斗は不満そうな表情を見せた。






「…うん…駒井先輩と…」




「はぁ?!2人で?!」




明日は2人で買い物行く約束をしていた瑛奈だが、陸上部の先輩の誘いの事を話すと陸斗は顔色を変えた。






「あっでも、陸上の大会見に行くだけだよ?!…勉強になるからって。」




「………。」




他の男と2人で出掛ける事に、不機嫌そうな陸斗の顔色を伺うと、瑛奈はもう一度言った。






「…やっぱりダメかな??」




「…分かったよ。でも、それだけ見たら直ぐ帰ってこいよ?」




不安そうにする瑛奈に、陸斗は根負けしたように了承した。