「おい!!聞いてんのかよ!?」
「…聞いてるよぉ。」
何故か気恥ずかしくなってきた陸斗は力強く言うと、瑛奈はしょんぼりした表情を見せた。
「…今度勝手に入ってきたら襲うからな。」
「…!!何変な事考えてるのよ！ﾊﾞｶ。」
陸斗の冗談に瑛奈からはいつもの表情が戻ると、陸斗の肩を叩いた。
「ってか、瑛奈こそ怒ってたんじゃないのかよ!?」
「…今でも怒ってるよ。…陸斗が悪いのに…ずっときぃを避けてるしさ。」
いつも通りの様子の瑛奈に、ずっと怒っていると思っていた陸斗に、瑛奈は頬を膨らませながら言った。
「…ｯあれは瑛奈が悪かったから!!」
「何で、きぃが悪いのよ!?」
目を見つめながら真剣な表情を見せる瑛奈に、陸斗は思わず目をそらすと静かに答えた。
