‐数日後‐














「陸斗!!聞いてるの?!…寝ないでちゃんとしてよ~(怒)」




「はいはい。…んで、ここは~~でいいんでしょ?」




土曜日の午後、瑛奈は陸斗の部屋で勉強を教えていた。






「…でも、何で勉強する気になったの?」




「…瑛奈がウルサイから。」




父親との会話で肩の荷が落ち、ちゃんと受験勉強を始めた事に、瑛奈は知るはずもなく、不思議そうに聞いた。






「何それ(怒)…まぁ、いいや♪

…ちょっと下で飲み物持ってくるね♪

…陸斗はちゃんと勉強しててよ?!」




「…はいはい。」




陸斗の態度に瑛奈は不機嫌になりながらも、陸斗が勉強をやる気になった事が嬉しかった。









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「…陸斗~?紅茶持ってきたよ♪…陸斗?…も~(怒)」




「…Zzzz~。」




瑛奈は暫くの間、リビングで智美と雑談した後、紅茶を持って部屋に戻ると、待ちきれずにいた陸斗は音楽をかけたまま床で寝ていた。






“チュッ”




「Zzzz~。」




「………陸斗。」




勉強をサボっている事に不機嫌ながらも、瑛奈は暫くの間陸斗の寝顔を見ていた。




久しぶりに見る陸斗の寝顔に、自然と陸斗の名前を口にし、気づかれない位のキスをした。