陸斗はあの日以来、夜遊びが多くなっていた。
ただ、家に帰ると瑛奈と出くわしてしまう事が多く、顔を合わせるのが気まずい陸斗は帰れなかった。
「陸斗最近、瑛奈ちゃんの事避けてない?」
「うん、俺もそれ思ったんだけど!」
中学に入ってから仲良くなった一也と圭吾が口を揃えて言った。
「…別に。」
「あんまり瑛奈ちゃん悲しませるなよ?」
「さっきなんて瑛奈ちゃん泣きそうだったぞ!!」
「…そうかぁ?」
一也と圭吾の言葉に陸斗はそっけなく返した。
顔を合わせるのが恐くて、わざと冷たくして瑛奈を遠ざけているとは、さずかに陸斗は言えなかった。

