‐数日後‐














「ッ由奈…ごめん、今日生徒会で遅くなりそうなんだ。」




「うん、待ってるよ♪」




まだぎこちなく、名前で呼ぶ海斗に、由奈は嬉しそうに答えた。






海斗と由奈が付き合った事は、少しずつだけど学校中に広まり、みんな驚いていた。




クールで全然女子と喋らなく、どんなにカワイイ子にでも少しもなびかなかった海斗が、由奈と付き合い始めた事は誰もが意外で、想像がつかなかったのだ。









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「…海斗と由奈ちゃんお似合いだね☆」




「…寂しい?」




海斗と由奈の初々しい姿を見ながら、陸斗と瑛奈は嬉しそうに話していた。






「…嬉しい♪…あぁ~!!きぃも海斗に負けてられない!!

早く好きな人見つけなくちゃ♪」




「…俺も早く好きな人つくらなきゃ~!」




嬉しそうに言う瑛奈に、陸斗は対抗するように言ってみせた。






「えっ?!………あゆみちゃんは?」




「…別れた♪」




「……きぃのせいだよね??」




「はぁ!?何でお前の為に、俺が女と別れてやらなきゃいけないんだよ!?…バーカ。」




申し訳なさそうにする瑛奈に、陸斗は笑顔を見せると、瑛奈の頭を撫でるように、髪の毛をクシャクシャにすると、教室へと入っていった。