‐1週間後‐














「瑛奈、最近陸斗と全然喋ってないみたいだけど何かあった?」




「…ううん!何もないよ♪」




「…それならいいけど。」




あの日以来、全く会話をしようとしない2人の様子に、海斗は不思議に思っていた。









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「あっ陸斗!今日は早く帰ってこいよ?母さん心配してるからさ。」




丁度、海斗と瑛奈の横を通り過ぎようとした陸斗を、呼び止めると声を掛けた。






「あ~…うん。じゃな!」




「…ッ陸斗!」




曖昧な返事を残し立ち去ろうとした陸斗に、瑛奈は呼び止めた。






「…何?」




「…あのさ…」




「…ねぇ、陸斗早く行こうよ♪」




言葉に詰まらせたまま、なかなか話を続けない瑛奈の間に、陸斗と一緒にいた女子が割って入った。






「…おう!」




「…ッ(陸斗…)」




その女子の言葉に陸斗は返事をすると、瑛奈の言葉を待たずにその場を去っていった。