「…それDVD??何のDVDなの~?」




「…!!いや…おッお笑いのDVDだよ!!」




DVDを興味津々に覗こうとする由奈に、海斗はとっさに口にした。






「お笑い?!海斗君、お笑いとか見るのぉ~?(笑)」




「…まぁ。…結城さんこそどうしたの?視聴覚室に用事?」




意外な一面を見たと、笑顔で言う由奈に、海斗は話題を変えた。






「先生に、海斗君のお手伝い頼まれたんだ♪」




「そっか、ありがと☆」




由奈と海斗は3年間を通して仲良くなり、普通に喋れる仲までになっていた。






「…そういえば、海斗君は高校何処行くの??」




「〇〇高だよ。結城さんは?」




視聴覚室で担任に頼まれた用事を2人で進めながら、雑談を始めた。






「私も〇〇高が第一志望なんだけど…

今の成績だと厳しいんだよね(汗)」




「…何で?結城さんの成績ならちょっと頑張れば全然大丈夫だよ☆」




不安そうな由奈に、海斗は明るく言った。






「…じゃあ、海斗君…勉強教えてくれる?

…(あぁ~私、何言っちゃってんだろ…

海斗君には桜井さんがいるのに…)」




「いいよ☆」




言ってしまった言葉に後悔している由奈に、海斗は笑顔で答えた。