「…陸斗…」




あゆみは1人、部屋で考えていた。






自分を大切にしてくれていた陸斗の想いは感じていたはずなのに…




何処かで瑛奈と比べていた自分に…




自分の自信のなさで陸斗を責めてしまった事に…




陸斗を失ってしまった事に…




あゆみは涙をとめる事が出来なかった。









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‐次の日‐









「…あれ?あゆみは?陸斗何か聞いてる~?」




「…いや、何も聞いてない。」




次の日の朝、教室にはあゆみの姿がなく、不思議に思った友達は陸斗に声を掛けた。






「電話もメールも応答ないんだよね。

…あゆみどうしたんだろ?

陸斗から連絡とってみてくれる?」




「…おう☆」




心配する友達に陸斗は明るく言った。






“プルルップルルルル”




「…もしもし?あゆみ?」




「《…ッうん☆…どうしたの?》」




「…どうしたのじゃねーよ。

みんな心配してるから…早く来い☆」




「《…ッごめーん(笑)寝坊しちゃって☆

…今から用意して行くね♪》」




陸斗の言葉に、あゆみは明るく言ってみせた。






お互いに気まずいながらも“友達”として、今まで通りに過ごそうと、この時改めて思っていた。