‐数日後‐
「瑛奈ごめん、先に家行っててもらっていい?」
「うん☆…用事?
そんなに時間かからないなら待ってようか?」
海斗は一緒に帰る約束をしていた瑛奈に、申し訳なさそうに言った。
「うん、担任にちょっと頼まれた事済ませてから帰るよ。
瑛奈は母さん達待ってるだろうし、先帰ってて☆」
「…分かった☆じゃあ、美味しいお菓子作ってみんなで帰り待ってるから♪」
智美達とお菓子作りの約束をしていた瑛奈は、そう言うとその場を後にした。
瑛奈と海斗はあの告白以来、ギクシャクする事もなく、今まで通りの関係で過ごしていた。
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「…桜井?」
「えっ?」
瑛奈は1人帰っていると、後ろから呼び止める声が聞こえた。

