“コンコンッ…ガチャ”
「…入るぞ~。」
「…何だよ。」
陸斗は海斗の部屋のドアをノックすると、返答を待たずにドアを開けた。
「…?何勝手に座ってんだよ?」
「…まぁ、たまにはいいじゃん♪」
陸斗は海斗の言葉を聞かずに、海斗が寝転んでいるベットの傍へと腰を降ろして言った。
「………。」
「…何かあった?」
少しの沈黙の後、陸斗は口を開いた。
「…別に。」
「…母さんスゲー心配してたぞ。
……まぁ、言いたくない事の1つや2つあるだろうしな。」
何も話そうとしない海斗に、陸斗はそれ以上聞こうとはしなかった。
「………ムカツク。」
「は?何て言った?」
海斗が静かに口にした言葉は陸斗には聞き取れず、聞き直した。

