「…海斗はいつも傍にいてくれてたよね。
…きぃが陸斗と別れた時も、何も聞かずに傍にいてくれた。」
「………。」
ポツリと話す瑛奈の言葉を海斗はただただ黙って聞いていた。
「…きぃにとって海斗は、何でも話せる存在で、一緒にいて安心出来る存在で…
きぃの事をこんなにも大切に想ってくれてるのは…
海斗だけだと思う。」
「…(ゴクッ)…」
瑛奈の言葉の間に海斗は息を飲み込んだ。
「…きぃにとっても、海斗は大切な大切な…
………幼なじみだよ。」
「………。」
瑛奈の出した答えに、海斗は直ぐに反応できずにいた。
「…ッそっか!!困らせるような事言ってごめんな!!」
「ううんッ……もう帰る?」
少しの沈黙の後、割りきったように海斗は笑顔で言った。
「…俺もう少し此処にいるから……じゃあ☆」
「…うん…海斗………好きになってくれてありがとね。」
瑛奈はその言葉を残すと、ゆっくりと公園から出ていった。

