「あっ…お帰りなさい!!…あゆみちゃんもいらっしゃい♪」
「…お邪魔します♪」
瑛奈はあゆみの姿に気がつくと、笑顔で挨拶をした。
「…って、おい!!何か会話おかしいから(笑)
…そもそも、ここ瑛奈の家じゃねーし。
…何だ?“いらっしゃい”って。
……ってか、ケーキ作り過ぎ。」
「も~陸斗ウルサイ。…あゆみちゃん、陸斗は放っておいて一緒にケーキ食べよ♪」
「うん(苦笑)美味しそぉ~♪」
あゆみは瑛奈と陸斗の言い合いに入れない事に、ただ苦笑いをするしかなかった。
「…俺はいいや~。」
「そんな事言わないで。陸ちゃんもはい、召し上がれ♪」
智美はそう言うと、瑛奈の作ったケーキを陸斗の前に差し出した。
「何で俺だけ違うケーキなんだよ?……ッおっそんなに甘くないじゃん♪」
「きぃちゃんが陸兄ぃの為に、甘くないの作ったんだよ♪」
「マジで!?瑛奈気がきくじゃん♪これ美味いよ!」
甘い物がそんなに好きじゃない陸斗は渋々ケーキを口に運ぶと、自分好みの味のケーキに、嬉しそうに瑛奈に無邪気な笑顔を見せた。