転校生が入ってきた瞬間に騒ついていた教室が静かになった。






「じゃあ、吉澤さん自己紹介してくれる??」




「あ…はい。吉澤あゆみです。これからヨロシクお願いします。」




教室に入ってきたのは、誰から見てもカワイイと思える女の子だった。




みんなの視線があゆみに一斉に向けられる中、あゆみはおずおずと自己紹介を始めた。






「じゃあ、吉澤さんの席は…陸斗、山下陸斗君の隣りね☆

陸斗!!寝てないで手挙げて!」




陸斗は寝ながら手を挙げると、あゆみはゆっくりと陸斗の隣の席まで歩いていった。






「あの…山下君?ヨロシクね☆」




「…陸斗でいいよ☆ってか、俺の隣なんて運悪いね!俺の隣は大変だよ~?」




「えっ何で??」




「俺が寝てる時は代わりにノート取らなきゃいけないから♪」




「(笑)それは大変だなぁ。」




緊張していたあゆみだが、陸斗の何気ない冗談で緊張が解れ、笑顔になっていた。






一方、瑛奈はそんな2人に目を背けずにはいられなかった。