きみのうた



とても幸せそうな紗綾ちゃんの雰囲気。

「あ、智美とさっきの男子、付き合ってるの?」

「え?」

智美と倉井君?

「あたし、聞いたんだ。璃乃の高校の友達に。学校でもすごい仲良いらしくて。毎日一緒に帰ってるらしいじゃん」

「そうなの?あたし、学校行ってないから分かんないや」

あははっと笑って見せる。

「璃乃、あの男子が好きなんでしょ?」

「なっ!?」

なんで分かるの!?

「やっぱり。璃乃って昔から分かるんだよ。顔に出やすいっていうかさぁ。まあ、当の本人さんは気付いてないけど?」

そんなもんなのかなぁ・・・?

「璃乃、告りなよ。絶対上手く行くって」

「嫌だよ~」

「あははっ。あ、今日帰りに本屋寄るからもう帰るね。携番とあど、登録しといたから暇な時、あたしからするね♪」

「うん、ありがと♪また来てね!」

「分かった♡」

紗綾ちゃんは夕方まで居てくれた。