きみのうた



悪いのは誰も居ないのに。

あたしは助けてもらった身なのに。

これなら、生きたくなかった。

1週間して、あたしは退院出来た。

家で休むよう言われた。

「璃乃、学校行かないの?」

お母さんが部屋に入って来て言う。

「行ってどうするの?誰かの手を借りなきゃ何も出来ないのに」

「もう・・。智美ちゃん達、毎日来てくれてるんだから。1回は行きなさいよ?」

そう言い残して部屋を出ていくお母さん。

呆れてベッドに寝転ぶ。

行ってどうするの。

何も出来ないのに。

学校行ったところでいじめられるだけじゃん。

それなら一層、死にたいよ。

「璃乃ー!智美が来たよーん♪」

「俺も一緒」

「智美。倉井君。毎日ありがと」

放課後の時間、倉井君と智美が一緒に来た。

「何言ってんのよー。そんなの当り前じゃん?友達なんだもんっ!」

「そっか」

でも、めんどいとか思ってるんでしょ?

分かるよ、目が見えないから余計に。