「そろそろ帰るか」 凌央があたしの方を向いて微笑む。 「うん…、って何するの!」 「ふっ、アカネ鼻真っ赤」 頷いたあたしの鼻を凌央がギューっとつまむ。 …ちょっと恥ずかしい。 凌央の手の体温のおかげで鼻が少し温かくなる。 恥ずかしいけど、このままもいいかな… なんて考えて凌央の手を見つめていると凌央の手が離れた。 その代わりに凌央の顔が近づいて唇に柔らかいものが触れた。