午前10時12分。



少し遅れて君はやって来る。



はぁはぁと息を切らす姿が

なんだか初々しい。



ごめん、待った?


なんて言葉は言わせない。



「ほら、
頭に桜が乗ってるよ」



私は頭についた桜を

優しくとってあげるんだ。