雪・時々晴れ

暑くなったのか、殆どコタツからはみ出して座布団の上に転がってウトウトしている。


今更だが小田君は凄くしなやかな筋肉質の体をしている事に気がついた。


スタイルは抜群に良いことは知っていた。少しお尻は大きいけど野球選手みたいでカッコ良かった。


顔はイケメンとは言いにくいけど不細工では無かった。


黙っていると目がキツイから強面だけど、笑うと別人のように優しい目をしている。


以前ドーナツやさんで会った時に、仲村トオルや吉川晃司に似てるって言われると話していた。


もろタイプなのに興味が他に向いていたのが不思議なくらいだ。


そんな私はといえば、自己分析すると顔は中の中、スタイルが良いわけでもなく、至って普通の女だ。


しかし自分で言うのも何だが胸だけは大きい。


これはきっと女の武器なのだ。




寝息を立て出した小田君が愛しく、こっそり寄り添ってみた。


(ずっと一緒に居たいなぁ…)


しばらくすると私も眠くなって来た。


初めて来た家で寝入ってしまってはいけないと思い、小田君を少し揺すってみた。


彼は直ぐに目を開けて「何やってんの!」と言った。


(タヌキ寝入りだったのかもしれない…)


男がズルイのか彼がズルイのか解らないけれど付き合ってもいない女を自分から誘って深い関係になるのは気が引けるのかもしれない。


だが私はそんな事で後々攻める様な女では無い。


逆に自分から深い関係になりたいと思っているのだからおめでたい女なのだろう。


「だって、くっつきたいもん」


「そっか…」


寝転がったまま私からキスをした。


小田君もだったらしょーがないよな的な感じで受け入れた。


「コーラ味だね…」


「かな…」


体を抱き寄せてもう一度キスをした。