雪・時々晴れ

会う日の前日、電話をかけて時間を決めた。


当日、待ち合わせの時間通りに行ったけれどもう小田君は待っていた。


「あ、ごめん待った?」


「全然」


ドーナツやさんに入って気分が舞い上がっていたのか何を注文したのか自覚しないまま席に着いた。


「何でここ(ドーナツやさん)なん?」


小田君が店内を見渡して言った。


「あ~…私ここらへんのお店とか詳しくないから、お茶出来る所思い浮かべたらここしかなくて、それで。」


「え、だってもう一年くらい経つんでしょ?新潟来て」


「そうやけど、あんまり外食しないしウロウロしないし…」
(うっちょっと標準語っぽく話してしまったやん…)


「それで?何の告白?」


「はぁ?告白って何にも無いよ!」
(やばい。この前抱きついた事覚えてるに決まってるよなぁ…)


「何にもないのに呼び出したん?」


「いやぁ…ちょっと興味が有って…小田君に」


「へー何かさ、こないだ女に抱きつかれたんだけどアレなんだったんかな?」


「キャハハ!ほんまにぃ~~きっと小田君のことが好きなんちゃう?」


「へ~。」


「…てゆーか。小田君私のことどんな風に見えてんの?」


「んー…別世界から来た女の子かな…外人?」


「外人か…大阪なんか遠いもんな。不思議な奴って感じ?」


「そうでも無いけど…今まで会った事ない人種ってゆーか…でもしょうたろうのことは気に入ってるよ」


「へー。」
(気に入ってるってどうゆう事やろ…)


彼女いるの?って聞きたかったけど、唐突過ぎるし言葉を飲み込んだ。