星に願いを





救急車が病院に着いた。




私は はっ とした。



「涼太!!
涼太 しっかりして!」



涼太の 隣で 一生懸命涼太に問いかける。




『涼太さん わかりますか〜?
ここは 病院ですよ〜!』



看護婦さん が 切羽詰まった様な顔をしながらいっている。



涼太が 手術室に入っていった。




ここから は 私の入れない世界。




私は 黙って祈るしかない。



ただ………それだけしかできないんだ。



涼太の 手術が終わったトキ


私が泣いていたら


涼太が私の顔を見て笑うに決まっている。



だから 私は 自分の顔を拭いた。



「………えっ」




私は 驚いた。



………だって 涙 が一滴も出ていなかったから。