私のメガネくん 短編



「左から5番目の本です」


だけど、困ってたら絶対に来てくれる。


「これか…。ほら」


羅威くんは本を取ると私の頭の上にポンっと乗せる。


私はその本を両手でしっかりと掴む。


「あんまり高い所にある本ばっか取ろうとすんなよ」


羅威くんはニコッと笑うと、また仕事に戻る。


私は椅子から降りると、机で占いの本を読む。


チッチッチッ


時計の針の動く音。


いつになったらみんな出ていくんだろう。


チラッと羅威くんの方を見ると女の子に囲まれてる。


いつもならこの時間帯は私と羅威くんだけなのに…。