「柘植さん。
わたし、料理は得意なんですよ。」



そう言い、にんじんや玉ねぎ、ピーマンを次々と切っていく。



リズミカルに包丁の音が響く。



チラッと柘植さんを見ると、目を大きく見開いてわたしを見ていた。



目が合うとは思ってもみたかったため、ビクッと肩が揺れた。



「――――なっちゃん!すごいね!!」



包丁を持っているのに柘植さんはわたしの肩を両手で掴み、


「やっぱりなっちゃんと一緒になって良かった!」



とろけるような満面の笑顔で言った。




この可愛らしい甘えん坊の柘植さんは本性なの・・?



それとも…?