「結婚、して?」



「な、んで…
そんなに結婚にこだわるんですか…?」



「・・・安らげる場所が欲しい。
自分が自分でいられる場所が欲しい。
…家族が、欲しい。」



「それって、好きな人とかじゃないんですか?
しかも、わたしなんて昨日会ったばかりで・・・」



「好きっていう感情が邪魔なんだ。
恋愛はもうしないから。」




ズキン、と胸に突き刺さる。



「わかん、ない…です。」



「わかんなくてもいいよ。

サクラさんは行くあてがない。
俺はサクラさんが欲しい。
ちょうどいいでしょ?」