「もうね、女には関わりたくない。」 「・・・で、も…」 うまく、言葉が出てこない。 でも、だったら なんで結婚だなんて――― 「芸人って付き合いがやっぱり重要で、先輩に誘われたら嫌でも合コンに行かなきゃいけない。 それさえも受け付けたくないんだ。 結婚したってなれば、その悩みは解消される。 しかも女もあんまり寄ってこなくなる。 良いことだらけ。 ね?」 柘植さんが振り向き、わたしに同意を求める。